「甘くないから大丈夫」? – 糖質を消化前の状態で判断してはいけない
糖質制限をしていると必然的にお米やパンは食べなくなりますが、人によっては糖質を勘違いしていて「白米とかパンを食べていても、そこまで甘くないし実は大丈夫なんじゃ?」と思っているかもしれません。
でも、もちろんそんなことはありません!甘く感じないのは消化前だからです。
今回はそんな消化のプロセスに触れてみようと思います。一応、この記事で扱う内容は範囲的に中学理科あたりなので、多くの人は覚えているかもしれませんが。
でんぷんは消化されてブドウ糖になる
お米や小麦などの「でんぷん」は、小腸で消化されてブドウ糖に変化します。
もう少し詳細に説明すると、まず、でんぷんは唾液に含まれるアミラーゼによって麦芽糖に分解されます。アミラーゼは消化酵素で、これはすい液(すい臓から出される)にも含まれます。これが小腸に来ると、マルターゼという消化酵素によってブドウ糖に分解されます。
つまり、元のでんぷんから変化するためには様々なプロセスを経る必要があり、それに人が気づけていないだけ、というわけです。
インスリンがブドウ糖を吸収する
糖質がブドウ糖になった後、小腸から吸収されますが、すい臓から出るインスリンというホルモンによってブドウ糖を血管から取り込みます。
その後インスリンは、グリコーゲンにこれらの糖質を保存しておきます。グリコーゲンというのはエネルギーの貯蔵庫のようなもので、動物はエネルギーをここに蓄え、エネルギー源として使います。
しかしながら、グリコーゲンに取り込めない量のブドウ糖を摂取しようとすると、脂肪にブドウ糖をたくわえようとしてしまいます。
その結果、肥満になってしまう、というわけです。
糖質制限で太らない理由
「これじゃあ、ご飯をたくさん食べると太ってしまう!」と思われがちですが、まぁご飯、白米などを食べると、それには糖質が多く含まれているため、太るのも仕方ありません。
ただ、糖質制限をしていると、当たり前ですが糖質を取らないため、先のプロセスのように肥満になる心配がありません。
ですから、たんぱく質や脂質を多く摂ることにより、血糖値を上げず、普段の生活を過ごすことが重要と言えそうです。
また、インスリンは血糖値を過剰に下げる働きがあるため、糖質制限をしていれば食後に眠くなるなどのデメリットも生じません。
糖質制限はダイエット効果だけでなく、このような糖質をとることによる様々な弊害を予防する働きもあるので、まだはじめていない人はぜひ今すぐはじめてほしいですね。
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